クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく – サーバーワークス代表 大石良氏(4/6)

The Value Talk 第2回 株式会社サーバーワークス 代表取締役 大石良さん

  1. クラウドとの出会い
  2. 東日本大震災とともに訪れた転機
  3. クラウドはITの話ではなく人間の話
  4. クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく
  5. サーバーワークスの5つの行動指針
  6. 自ら実現しながら発信する会社

Chapter 4:クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく

古森
さて、今度は視点を変えまして、会社の組織運営面でこだわっているものはありますか。理念、価値観的な分野に関わるものがあれば、是非お聞かせください。

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大石
「クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」が、弊社の掲げるビジョンです。せっかくクラウドという良い道具があるわけですから、いろいろな企業にご提案し、利益を上げて頂いて、それがひいては税金や寄付などにも流れていく、という循環が起きたらいいなと思います。社会に貢献するのが企業の本質的な役目です。一方で、あらゆる企業にやみくもにクラウドをお奨めしようとは思っておりません。その企業の業務が効率化されて加速されて、それが世の中の役に立つことがイメージできない場合には、たとえ商売として儲かりそうな場合でも、弊社としては距離を置くようにしています。
古森
提供するクラウドの使われ方、社会への役立ち方にもこだわりがあるということですね。そうしたこだわりに対して、お客様からの共感や理解は得られていますか。
大石
「いいね」と言って下さるお客様も、少しずつ増えています。しかし、まだ本当のところは伝わりきっていないかもしれません。まだまだこれからです。
古森
強い思いを持って経営しておられるのが伝わってきますが、社員の皆さまとの共有はどのようにしておられますか。
大石
ここ1年で社員が20人増えましたので、なかなか思うようにはいかない面もあります。行動指針共有は「まだら模様」になっているのが現実です。もう一度、しっかりやり直そうと思っています。言葉としての行動指針は多くの社員に伝わっていますが、日々の活動や判断にどうつながるかという実践面での課題があります。例えば、「火の用心」と私が言ったとして、現場の社員がこれにあわせて「火の用心」と言うだけでは意味がないのです。「火の用心」と聞いたら、それを受けてバケツに水を張って用意するような、具体的なアクションに解釈されていくことが必要です。
古森
企業としての考え方を社員の皆さま個々人が解釈する際に、橋渡しをする何かが必要になっているようですね。行動指針を文字にして明示的に伝える活動などはしておられますか。

>> 5.サーバーワークスの5つの行動指針