2015.02.13
自ら実現しながら発信する会社 – サーバーワークス代表 大石良氏(6/6)
Chapter 6:自ら実現しながら発信する会社
- 大石
- ありがとうございます。一つ確実に言えますのは、「クラウドが可能にする」と言っている世界を、まず自分たちの会社で実現して「発信」していきたい、ということです。例えば、弊社では2020年のオリンピックの時に、全社員で2週間休みにすると決めています。私の息子はその時高校生です。一緒にボランティアなんかもやりたいですね。
- 古森
- 思い切った方針ですね。
- 大石
- 社員の皆さんにも、オリンピックの時に2週間休んで、ボランティアなども含め、何かやろうよと言っています。せっかく海外から沢山の人達が日本に来てくれるわけですから、たくさんコミュニケーションを取りたいですね。そのために、2週間休んでも業務が問題なく機能するような状態を目指して、日々準備を進めて行こうということです。クラウドをうまく使えば、きっと実現できる世界です。
- 古森
- 2008年の方向転換時から、「自分たちでプラクティスをしながらお客様に働きかけていく」という行動特性が一貫していますね。「こうすれば楽になるかもしれませんね」と言うだけでなく、自分たちもそうしようとしている点が素晴らしいですね。
- 大石
- 今度引っ越す新しいオフィスでは、サーバーを1台も置かない予定です。「全部クラウド化してもセキュリティに問題はない」「自分たちがまず、クラウドではたらきやすくしている」ということを、実際に目に見える形にしていきます。オフィスがそのままショールームです。自分たちが実現していることであれば、お客様の納得度も上がることでしょう。
- 古森
- オフィス自体が「発信」するわけですね。
- 大石
- 我々のやっていることは、変わっていると思います。サーバーを1台も持たない。新しいオフィスではPCも支給しない。そうした新しい価値観を持ち込もうとしている反面、営業はスーツ着用など、お客様、企業の皆さまとプロトコルを合わせるための努力もしています。そこが凄く面白いと思うのです。伝道師のような気分です。自分たちの思い描く価値観が広がっていくことを日々実感しています。
- 古森
- 新しい価値観の伝道師・・・。
- 大石
- 東日本大震災の時、他のベンダーも「無料でやります」ということで色々なサービスを提供していました。しかし、私が見て一番きちんと動いていたのは、Amazonのクラウドでした。クラウドは手術台のようなもので、我々のような専門家がいなければ使いこなせない面もあります。それが我々の価値であり、存在意義です。世の中が変わっていく瞬間に立ち会っていることに、エキサイトしています。この記事を見た方々が、この血の流れない「革命」に参加したいと感じて下さるといいなと思います。常識を、一緒に覆していきましょう!
- 古森
- 大石さん、熱いメッセージで締めくくって頂き、ありがとうございました。そろそろ時間になりましたが、私自身、クラウドの可能性や意義について、これまでの自分の中にはなかった価値に気付くことが出来ました。また、それを本気で世に広めていくために大石さんが掲げておられる理念の言葉に感銘を受けました。今後のご活躍をお祈りいたします。
- 本日は、有難うございました。