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Chapter 4:人はめんどくさい生き物
市丸
自分を含め元来人はめんどくさいものと思っています。不満をいう人ほど会社の事を考えてくれている証拠、そこでコミュニケーションを丁寧にとる。すると心をいつしか開いてくれる。そのやり取りの中から良いアイディアが生まれる。
めんどくさいと思って無意識でも避けたらそこで終わり。
黒木
興味深いです。人間ってすごいんだっていう信念と「めんどうな生き物である」という自覚。面倒を避けるのは無意識レベルで我々人間がよくやることでもありますね。
市丸
そうですね。ちゃんとぶつかる。おもねることはない、嫌われてもいいくらいの覚悟でぶれずに関わる。
黒木
確かに・・人を信じるということは、めんどうをめんどうで終わらせないことなんですね。価値観違う人との対話はエネルギーかかりますから。
市丸
手間も時間もかかる。子育てと一緒かもしれません。
黒木
私も2人育ててますが、相当エネルギーかかりますね。忍耐力も(笑)市丸さんの人間の可能性を信じるというところに、大きな愛を感じます。
市丸
実は自分自身、どこかで会社から評価されていないのでは?と思っていたんです。周囲と違って異動の頻度が高く、89年に入社して青島工場に赴任するまで23年間、8つの部署を経験しています。工場以外に品質保証、技術開発、海外部等・・多いでしょう?
黒木
確かに、一般的な工場長のキャリアじゃないかもしれませんね。
市丸
実は青島工場に赴任する直前は、海外部の課長として海外にある自社工場や複数の委託工場を統括管理する立場だったんです。青島工場の副総経理への辞令は、「今から自分はまた一工場だけの管理をするのか・・・」と正直思いました。当時は課題を早々に解決して戻ってくるつもりが、行ってすぐに「根深い課題がある」ことに気づくんですけどね(苦笑)
黒木
そういう風に当初とらえながらも腐らずふんばられたんですね。評価は水ものというか、運や時代の流れとともに変わってきますよね。結局は自分次第というか。実際、いろんな部署を経験されたことが今製造現場を越えたいろんな部署との協働体制に繋がっておられますよね。陸上部やご自身のキャリア変遷から得た全ての果実が今に活きてらっしゃるんですね。
市丸
実際若い時は評価を気にしていました。でもこの人にもあの人にも評価してもらおうと思うと身動きとれないんですよね。八方美人が抜けられたのはそれから。
何かを目指して何かを変える時は、ぶれない勇気を持つことが大事。ミスは仕方ない。批判も仕方ない。決めたら進むしかない。選べる道は1本しかない。それでも上手くいかなかったらまた勇気をもって修正すればいい。今はそう確信しています。